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社会福祉法人で働くメリットとは?
株式会社との違いをデータで解説

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株式会社との違いをデータで解説

福祉業界の求人を見ていると、運営元に「社会福祉法人」と書かれた施設を多く目にします。一方で、株式会社やNPO法人が運営する事業所もあり、「運営元の違いで働き方は変わるの?」と疑問に感じる学生も少なくありません。

本記事では、社会福祉法人の基本的な仕組みを整理したうえで、厚生労働省の調査データから見える働くメリットと、法人を選ぶ前に確認しておきたいポイントを解説します。

そもそも
社会福祉法人とは

社会福祉事業を行うために
設立される法人

社会福祉法では、社会福祉法人を「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人」と定義しています。設立には、都道府県知事や市長などの所轄庁の認可が必要です。

株式会社のように利益を上げて株主に配当することを目的とした組織ではなく、福祉サービスを提供すること自体が設立目的になっている点が、最も大きな特徴です。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第22条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)

入所施設の運営は
原則として社会福祉法人などが担う

社会福祉事業は、第一種と第二種に分かれています。障害者支援施設や障害児入所施設、児童養護施設、特別養護老人ホームなどの第一種社会福祉事業は、国・地方公共団体または社会福祉法人が経営することが原則とされています。

利用者の生活を24時間支える入所施設は、公共性が特に高い事業です。そのため、入所施設で働きたい場合は、社会福祉法人が主な就職先の候補になります。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第2条・第60条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)

株式会社・NPO法人との
主な違い

福祉サービスを運営する主な法人の違いを整理すると、以下のとおりです。

  • 社会福祉法人:社会福祉事業を行うことが目的。収益事業を行う場合も、その収益は社会福祉事業や公益事業に充てることが法律で定められている
  • 株式会社(営利法人):利益を上げることが目的。障害福祉サービスでは、通所系やグループホームなど第二種社会福祉事業を中心に参入している
  • NPO法人(特定非営利活動法人):特定非営利活動促進法にもとづき、営利を目的とせず社会貢献活動を行う法人

どの法人格でも、障害福祉サービスの報酬は国が定めた基準にもとづいて支払われます。違いが出やすいのは、事業の幅や職員の待遇、勤続年数です。次の章でデータを見ていきましょう。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第26条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)

社会福祉法人で働く
5つのメリット

1. 平均勤続年数が長く
腰を据えて働きやすい

厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査」によると、福祉・介護職員(常勤)の平均勤続年数は全体で7.9年です。法人の種類別に見ると、社会福祉法人(社会福祉協議会以外)は9.7年と、全体の平均を上回っています。

  • 社会福祉法人(社会福祉協議会以外):9.7年
  • 特定非営利活動法人(NPO):7.0年
  • 営利法人(株式会社など):4.7年

同じ職場で長く働く先輩が多いことは、新人にとって相談しやすい環境につながります。福祉の仕事は利用者との信頼関係を時間をかけて築く仕事でもあるため、腰を据えて経験を積みたい人に向いた環境といえるでしょう。

参照元:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」第94表(https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/dl/r06_kekka.pdf)

2. 平均給与額は
法人の種類別で上位

同じ調査で、福祉・介護職員(常勤)の平均給与額を見てみます。令和6年9月時点の全体平均は327,720円でした。社会福祉法人(社会福祉協議会以外)は347,720円で、全体の平均より2万円高い水準です。

  • 社会福祉法人(社会福祉協議会以外):347,720円
  • 営利法人(株式会社など):305,260円
  • 特定非営利活動法人(NPO):298,970円

なお、ここでの平均給与額は「基本給+手当+一時金(4〜9月支給額の6分の1)」で算出されており、処遇改善加算を届け出ている事業所の常勤職員が対象です。勤続年数が長い職員ほど給与が高くなるため、平均勤続年数の差も数字に表れています。新卒の初任給を比べるときは、各法人の求人票で確認しましょう。

横浜・神奈川の給与水準や、処遇改善手当の仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

参照元:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」第94表(https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/dl/r06_kekka.pdf)

3. 退職手当共済制度で
退職金の備えができる

社会福祉法人が経営する社会福祉施設などで働く職員を対象に、独立行政法人福祉医療機構(WAM)が運営する「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」があります。法律にもとづいて退職手当金が支給される仕組みで、財源は法人が負担する掛金と、国・都道府県の補助金でまかなわれています。

WAMが公表している支給額の例(普通退職の場合)は、以下のとおりです。

  • 5年間勤務(退職時本俸月額20万円):49万5,900円
  • 10年間勤務(退職時本俸月額22万円):114万8,400円
  • 20年間勤務(退職時本俸月額28万円):572万4,600円

加入しているかどうかは法人ごとに異なり、横浜市社会福祉協議会の退職共済や法人独自の退職金制度を組み合わせているケースもあります。求人票の「退職金」欄で、どの制度に加入しているかを確認しておくと安心です。

参照元:独立行政法人福祉医療機構「退職手当共済制度のあらまし」(https://www.wam.go.jp/hp/guide-taisyokuteate-outline-tabid-229/)

4. 事業の幅が広く
キャリアの選択肢が多い

社会福祉法人は、社会福祉事業に支障がない範囲で、公益事業や収益事業も行えます。そのため、障害福祉・児童福祉・高齢者福祉など、複数の分野の事業所を運営している法人も少なくありません。

たとえば横浜市旭区に本部を置く社会福祉法人ル・プリは、障害部門・児童福祉部門・児童保育部門・高齢部門の4部門で事業を展開しています。障害者支援施設やグループホーム、障害者地域活動ホームのほか、児童養護施設や保育園、地域ケアプラザまで運営しており、職員数は1,022名です。

1つの法人の中で、さまざまな分野の現場や職種を経験しながらキャリアを築けるのは、事業の幅が広い社会福祉法人ならではの魅力です。

参照元:社会福祉法人ル・プリ「法人概要」(https://le-pli.jp/corporation/)
参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第26条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)

5. 地域に根ざした
福祉に関われる

社会福祉法では、社会福祉法人に対して、支援を必要とする人へ無料または低額な料金で福祉サービスを積極的に提供するよう努めることを求めています。いわゆる「地域における公益的な取組」です。

施設の中での支援にとどまらず、地域の居場所づくりや相談支援など、住民とのつながりの中で福祉に携われる機会があります。「地域に貢献したい」「社会の役に立つ仕事がしたい」という思いを、日々の仕事で実感しやすい環境といえるでしょう。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第24条(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)

社会福祉法人を選ぶ前に
確認したいポイント

給与や手当は
法人ごとの規程で決まる

先ほど紹介した平均給与額は、あくまで全国の平均値です。実際の給与は、各法人の給与規程や処遇改善加算の配分方法によって決まります。

同じ社会福祉法人でも、給与体系や手当の組み立て方は法人ごとに異なります。法人格だけで判断せず、以下の項目を求人票や説明会で確認しましょう。

  • 基本給と、処遇改善手当などの手当の内訳
  • 昇給の仕組みと、賞与の支給実績
  • 退職金制度(退職手当共済への加入の有無など)
  • 住宅手当・通勤手当などの生活を支える制度
参照元:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」第94表(https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/dl/r06_kekka.pdf)

経営状況は
公表資料で確認できる

社会福祉法人には、定款や計算書類(決算書)などを公表することが法律で義務付けられています。各法人の計算書類は、WAM NETの「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」で誰でも閲覧できます。

専門的な数字をすべて読み解く必要はありませんが、事業の規模や運営している施設の種類を把握する材料になります。気になる法人があれば、公式サイトとあわせて確認してみてください。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」第59条の2(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)
参照元:WAM NET「社会福祉法人の財務諸表等電子開示システム」(https://www.wam.go.jp/wamnet/zaihyoukaiji/)

配属や異動の
考え方を聞いておく

複数の事業所を運営する社会福祉法人では、配属先や異動によって、さまざまな現場を経験できます。経験の幅を広げられる一方で、配属の決め方や希望の伝え方は法人によって異なります。

「障害福祉の現場で経験を積みたい」「将来は相談支援に携わりたい」など、自分の希望がある場合は、施設見学や説明会で配属・異動の考え方を質問しておくと、入職後のイメージがつかみやすくなります。

横浜市で
社会福祉法人を探すには

横浜市内には、障害福祉を中心に幅広い事業を展開する社会福祉法人が数多くあります。当メディアでは、横浜市内の社会福祉法人を一覧で紹介し、各法人の事業内容や拠点、働く環境をまとめています。

また、地域で暮らす人を支える「地域型」、医療ケアを含めて生活を支える「居住型」、働くことを支える「就労型」という支援のかたち別に、おすすめの法人もまとめています。自分が関わりたい支援のかたちから、就職先を探してみてください。

まとめ

社会福祉法人は、社会福祉事業を行うことを目的に設立された法人です。厚生労働省の調査では、社会福祉法人の福祉・介護職員は平均勤続年数・平均給与額ともに全体の平均を上回っています。退職手当共済制度や、複数分野にわたる事業の幅も、長く働きたい人にとっての魅力です。

一方で、給与や配属の考え方は法人ごとに異なります。求人票や公表資料、施設見学を通じて、自分に合った法人を見極めましょう。

参照元:e-Gov法令検索「社会福祉法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000045)
参照元:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果」(https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/shogu_tyousa/dl/r06_kekka.pdf)
参照元:独立行政法人福祉医療機構「退職手当共済制度のあらまし」(https://www.wam.go.jp/hp/guide-taisyokuteate-outline-tabid-229/)
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