福祉の仕事に関心を持ちながらも、どのエリアで働くべきか迷っている方は少なくありません。横浜市都筑区は、市内で最も高齢化率が低く平均寿命も長い"若くて元気な区"でありながら、港北ニュータウンで一斉に入居した世代がこれから高齢期を迎えるため、今後の高齢者人口の伸びが市内でもトップクラスと見込まれる地域です。
センター南・センター北を中心に子育て世代が多く暮らし、地下鉄ブルーライン沿線の暮らしやすさでも知られる都筑区。だからこそ、高齢化が本格化する前の"今"から地域包括ケアや福祉人材の基盤づくりが進められており、これから福祉業界で長く働きたい若い世代にとって、成長とともにキャリアを築ける有力な就職先候補となるでしょう。
都筑区の福祉ニーズが拡大している背景
横浜市都筑区は、1994年に港北区と緑区の一部から分区して誕生した、市内で最も新しい区のひとつです。港北ニュータウンの計画的なまちづくりによって人口が増え続け、面積27.87平方キロメートルに約21万人が暮らしています。人口密度は1平方キロメートルあたり約7,600人と、全国平均(約338人)を大きく上回る住宅都市です。
都筑区の高齢化率は2020年時点で18.6%と、横浜市18区の中で最も低い水準にあります。65歳以上の割合が低い"若い区"であることに加え、平均寿命も男性83.3歳(全国8位)、女性88.7歳(全国16位)と全国トップクラスで、青葉区とともに地下鉄ブルーライン沿線の"長寿区"として知られています。
ただし、"若い区"であり続けるわけではありません。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、都筑区の総人口は2020年の約21万3千人から2040年には約22万1千人へと微増する一方で、65歳以上の高齢者人口は2020年の約3万9千人から2040年には約6万9千人へと約1.7倍に、75歳以上の後期高齢者人口も約2万人から約3万6千人へと約1.8倍に増加すると見込まれています。高齢化率も2040年には約31%まで上昇する計算です。
これは、港北ニュータウンに子育て世代として入居した人たちが、同じ時期にそろって高齢期を迎えることを意味します。総人口が減らないまま高齢者だけが急増するため、介護や医療の需要が短期間で一気に高まる"これからが本番"の地域だといえます。だからこそ都筑区では、高齢化が本格化する前の今のうちに、地域で支えあう仕組みづくりが進められています。
こうした状況を受け、都筑区では「横浜型地域包括ケアシステム」の構築が進められています。これは、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けられるよう、介護・医療・介護予防・生活支援・住まいを一体的に提供する仕組みです。都筑区では、平成30年3月に策定した行動指針を令和4年3月に「横浜型地域包括ケアシステムの構築に向けた都筑区アクションプラン」として改定し、地域包括ケアの取組を進めています。
都筑区で展開される福祉の取り組みと現場のリアル
都筑区の福祉は、高齢者支援だけにとどまりません。子育て世代が多い都筑区では、高齢者・子ども・障害のある方など、多様な世代の暮らしを地域ぐるみで支える視点が大切にされています。区内には6か所の地域ケアプラザ(令和4年6月に都田地域ケアプラザが開所)が身近な福祉保健の拠点として配置され、総合相談から地域づくりまでを担っています。
また、区内には15の地区社会福祉協議会があり、会食・配食サービスや高齢者の見守り活動、赤ちゃん会など、住民が主体となった支えあいの活動が地域ごとに展開されています。制度によるサービスだけでは埋めきれない日常の困りごとに、地域の力で寄り添う土壌が育っているのが都筑区の特徴です。
高齢化がこれから加速するからこそ、認知症の人とその家族を支える取組や、介護が必要になる前の介護予防にも力が入れられています。認知症サポーターの養成や認知症カフェ、住民主体の通いの場づくりなどを通じて、高齢期を迎える住民が地域とのつながりを保ちながら暮らせる仕組みが広がっています。
子育て世代が多い都筑区ならではの「多世代で支える」現場
子育て世代の多い都筑区では、高齢者福祉と子育て支援、地域活動が近い距離で結びついています。福祉職として働くうえでも、高齢者一人ひとりへの支援に加えて、自治会町内会や地区社協、ボランティア、地域の商店や企業など、多様な主体とつながりながら支援の輪を広げる力が求められます。
まちが比較的新しく、住民同士のつながりをこれから育てていく地域も多いため、若手のうちから地域づくりに関わる経験を積めることは、福祉職としての視野を大きく広げてくれます。
多職種が連携するチームケアの現場
都筑区では、区民が医療や介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、在宅医療・介護連携に力を入れています。その中核を担うのが、都筑区医師会の「地域多職種連携協議会(ケアネットつづき)」です。医師会をはじめ16の関係団体が参加し、医療機関・介護事業者・地域包括支援センターなどの関わりを"見える化"した地域包括ケアマップづくりなどを通じて、顔の見える連携を進めています。
都筑区は人口あたりの病院や病床が市内でも少なめで、大きな病院に頼りきるのではなく、かかりつけ医や訪問診療、訪問看護、地域ケアプラザなどが連携して在宅の暮らしを支える体制づくりが欠かせません。医療と介護をつなぐ役割は、これからの都筑区の福祉においてますます重要になっていきます。
新人のうちから医師・看護師・ケアマネジャー・地域包括支援センターなど多職種と関わる経験を積めることは、福祉職としての成長に大きくつながります。チームケアの現場では、利用者の日常に最も近い立場で関わる福祉職の気づきが重視されます。小さな変化を見逃さず必要な専門職へ共有する力は、利用者が地域で安心して暮らし続けるために欠かせないスキルです。
福祉業界で働く若手にとっての都筑区の魅力
都筑区は、横浜市営地下鉄ブルーライン・グリーンラインが通り、センター南・センター北を中心に商業施設や公園が充実した暮らしやすいエリアです。横浜方面や新横浜、あざみ野方面へのアクセスもよく、通勤しやすい環境は福祉の仕事を長く続けるうえで大切な条件のひとつです。
さらに都筑区ならではの魅力は、"高齢化のこれから"に立ち会えることです。すでに高齢化が進んだ地域では既存の仕組みを維持することが中心になりがちですが、都筑区はこれから地域包括ケアや支えあいの仕組みを本格的に育てていく段階にあります。若手のうちから、地域の仕組みが形づくられていく過程に携われることは、福祉職としてまたとない経験になります。
平均寿命が長く元気な高齢者が多いこと、子育て世代が多く多世代のつながりが生まれやすいことも、介護予防や地域づくりといった"支援の入口"の仕事にやりがいを感じやすい環境につながっています。実習やボランティアで培った対人スキルを活かせる場面が多いことも、都筑区で福祉職を目指す若手にとっての安心材料です。
未経験・新卒でも安心して成長できる職場の選び方
福祉業界への就職で重視したいのは、入職後にどれだけ成長を後押ししてもらえるかという点です。確認すべき基準は「体系的な研修制度」「先輩スタッフによるOJTサポート」「段階的にスキルを高められる仕組み」の3つ。この3点が揃っている事業所であれば、未経験や新卒でも安心してステップアップしやすくなります。
実習で福祉のやりがいを実感した方や、保育・教育分野からの進路転換を考えている方にとって、入職直後の不安は大きいものです。基礎研修から始まり実践的な知識を段階的に学べるプログラムがある事業所なら、無理のないペースでスキルを身につけられます。
福祉職のキャリアパスは幅広く、現場経験を積みながら専門性を高めていく道も開かれています。先輩が日々の業務を通じて丁寧に寄り添ってくれる職場であれば、未経験であっても一つずつ段階を踏みながらキャリアを積み上げていけます。研修制度の充実度と先輩スタッフのサポート体制は、就職先を選ぶうえでぜひ確認しておきたいポイントです。
まとめ
横浜市都筑区は、市内で最も高齢化率が低く平均寿命も長い"若い区"でありながら、港北ニュータウン世代がそろって高齢期を迎えることで、今後の高齢者人口の伸びが市内トップクラスと見込まれる地域です。だからこそ、高齢化が本格化する前の今から地域包括ケアや支えあいの仕組みづくりが進められており、若手の福祉職が成長とともに活躍できるフィールドが広がっています。
就職先選びで迷ったときは、研修制度の充実度と先輩スタッフのサポート体制に目を向けてみてください。
横浜市の
社会福祉法人3選
レ・フクシエ編集チーム独自の視点で【3つの支援のかたち】に整理しています。
職種・支援内容・採用情報が公式サイトで確認でき、
「はじめての職場」としてイメージしやすい3法人を紹介します。
(https://le-pli.jp/recruit/)
生活支援員として働く
社員率
年齢
| 職場体験 | 選考に有り(2日間) |
|---|---|
| 大卒月給例 | 263,838円〜 ※夜勤・一律の諸手当含む |
| 横浜市内の 拠点数 |
11区/27箇所青葉区/都筑区/緑区/鶴見区/神奈川区/瀬谷区/旭区/戸塚区/泉区/港南区/栄区 |
(https://jyuuairyouikukai.or.jp/kyujin/index.php)
ケアサポーターとして働く
社員率
年齢
| 職場体験 | 公式サイトに記載なし |
|---|---|
| 大卒月給例 | 234,000円〜 ※夜勤3回・一律の諸手当含む |
| 横浜市内の 拠点数 |
4区/9箇所青葉区/旭区/保土ヶ谷区/港南区 |
(https://www.denkikanagawa.or.jp/recruit/index.html)
就労支援員として働く
社員率
年齢
| 職場体験 | 公式サイトに記載なし |
|---|---|
| 大卒月給例 | 223,800円〜 ※住宅・資格等手当含む /条件有 |
| 横浜市内の 拠点数 |
3区/4箇所港北区/戸塚区/磯子区 |
※参照元:ル・プリ採用公式HP「新卒募集要項」(https://le-pli.jp/recruit/works/impediment/),「数字で見るル・プリ」(https://le-pli.jp/recruit/analysis/)
※参照元:十愛療育会公式HP「2026年生活支援員求人票」PDF(https://jyuuairyouikukai.or.jp/kyujin/myphotos/kyujin_202509103.pdf),マイナビ2026「十愛療育会」(https://job.mynavi.jp/26/pc/search/corp244576/outline.html)
※参照元:電機神奈川福祉センター採用公式HP「新卒募集要項」(https://www.denkikanagawa.or.jp/recruit/guide/index.html)